邦楽の歌詞に登場する口癖で一番多いのは?
様々なジャンルの曲を聴く僕だが、メロディよりも歌詞に注目しがちだ。
そんな中、ふと疑問に思ったこと。
「歌詞でよく登場する口癖で、一番多いモノはなんだろう?」
邦楽の歌詞にはよく以下のような記述が出てくる。
「幸せになる」が口癖になるほど酔った日は
Christmas Ring / GLAY (作詞:TAKURO/作曲:TAKURO)
このようによく詞の中で口癖が歌われるけれど、一体他にどんな口癖があるのか。
そして全曲中、いったい何が一番頻出する口癖なのか。
ということで調べてみた。
歌詞情報サイトから、全ての邦楽に対し「口癖」というワードで検索。
そこから、口癖の内容が詞にハッキリ記載されているモノを更に絞り込み、
ざっと全276件。
まずはどんな口癖があるのかを紹介しておこう。
調べていて、まず思ったのが。
「疲れた」
My sweet baby / ONE OK ROCK (作詞:Taka/作曲:Taka)
「オレなんてどうせ…」
RUNAWAY / BOBBY (from iKON) (作詞:BOBBY・SUNNY BOY・TA-TROW/作曲:BOBBY・CHOICE37)
「帰りたい」
真昼の月 / Saucy Dog (作詞:石原慎也/作曲:Saucy Dog)
「もういいや」
FIRST DROP / halca (作詞:宮嶋淳子/作曲:塚田耕平)
ネガティブな内容が多すぎる。
当然と言えば当然かもしれない。
「口癖」という言葉自体が割と後ろ向きなニュアンスを含んでいる。
更に、全体的にはポジティブな曲だったとしても、
励ます前のタメの段階で出てくる口癖だけを切り取ればそりゃそうなる。
とはいえ、こういった内容ばかりを眺めているのも辛いものがある。
分かるよ……。
「どうせ ムリ…」
ワナガナCHANGE! / SCREEN mode (作詞:勇-YOU-/作曲:太田雅友)
そんなに気を落とすなよ……。
そんなことないよ……。
「おしまいさ 」
鏡 / チャラン・ポ・ランタン (作詞:小春/作曲:小春)
いけるよきっと……。
そこまで思い詰めて……?
というかそれが口癖なのかよ。
バリエーションに富んだ鬱々な口癖が僕を責めてくる。
「時は本当に無情なもんだ…」
真面目な人 / suzumoku (作詞:suzumoku/作曲:suzumoku)
台詞単体なら格好良いけどこれ口癖なんだよな。
「インスタ見ない... 3Pしたとか知りたくない...」
You Mine feat. t-Ace / AK-69 (作詞:AK-69・t-Ace/作曲:RIMAZI・AK-69)
なんだよこの口癖。
口癖になってるってことは、毎回インスタ開く度に3P情報が飛び込んでくるってことか。
気の毒すぎる。
インスタってそんな恐ろしいサービスなんだな。
赤ちゃんや猫の写真ぐらいしか見てないから気づかなかった。
だんだん、気が滅入ってきた。
そろそろポジティブな口癖も探し出していかねば。
「ヤバイよねそろそろ…」
Chance2(チャンス・チャンス) / 近澤美歩 (作詞:樋口侑/作曲:樋口侑)
本当だよ。
あるかな……?明るめのやつが……。
おっ?
「僕もいつか…」
fly / カルテット (作詞:KARUTETTO/作曲:KARUTETTO)
おお!
「焦ることないさ、チャンスは来る」
fly / カルテット (作詞:KARUTETTO/作曲:KARUTETTO)
いいぞ。
その調子だ!!
「人の目なんて気にすんな」
ジョニーさん / GOING UNDER GROUND (作詞:松本素生/作曲:松本素生)
そうだそうだ!!!
「生き残れ!!!」
生き残れ!!! / クレイジーケンバンド (作詞:横山剣/作曲:横山剣)
よっしゃああああああ!!!!!
調子乗りすぎ。
「はい、にゃんにゃんにゃんにゃんにゃんにゃんにゃん」
断固反対♡にゃんソング / アルスマグナ (作詞:Takao Ogi/作曲:Takao Ogi)
壊れちゃった。
と、まあ様々な方向性の口癖があることが分かった。
では本題だ。
一体、どんな口癖が最も登場頻度が高いのか。
読者の方々も予想してみて欲しい。
1位は、2位以降に比べるとダントツに多かった。
さて、第1位の口癖は……。
これだ!
「大丈夫」
STAR / KAT-TUN (作詞:KOUDAI IWATSUBO/作曲:KOUDAI IWATSUBO)
「大丈夫だよ」
HONESTY feat. HISATOMI / 宏実 (作詞:宏実・HISATOMI・KATSUNORI YAMAMOTO/作曲:UTA・宏実・HISATOMI)
1位は、「大丈夫」!
あいみょんからKAT-TUN、坂本真綾に至るまで口癖が「大丈夫」の歌を歌っている。
細かな表記やニュアンス違いも含めてその数、276件中なんと18件。
割合にして約6%。圧倒的な登場率。
「強がって虚勢を張る人を気遣う」といった構成の曲で「大丈夫」という口癖が出てくるようだ。
いかにも日本人的というか、無理をしすぎる人が多いんだろうか。
他人に迷惑をかけたくないが故に弱音を吐露出来ない人。
せめて歌の中では励ましてあげたい。それがこの結果に繋がっている気がする。
1位は分かったが、以降の順位はどうなってるか気になる人も多いだろう。
一応調べたので載せておく。
こちらだ。
【2位以降の結果】
第2位 どうせ 9件
第3位 忙しい 8件
第4位 いつか 5件
第4位 明日から 5件
第5位 疲れた 4件
なんか、本当に口癖って感じだな。
僕自身めちゃくちゃ言ってるから他人の気がしねえや、へへ。
傾向としては「仕事の愚痴」系の口癖や「先延ばし」系の口癖が多いようだ。
身につまされすぎやしないか?
歌の中だとこの後、サビとかで励ましてくれるだろう。
ところが人生にサビはない。2番もラップパートもない。
ドンキとかで売ってる七面鳥のゴム人形の悲鳴。それが俺たちというソングだ。
土曜日の高揚感がすっかりドブに浸かりきったが、心配する事なかれ。
上記以外のタイプの口癖も当然存在する。
それもハートフルで感動的なやつが。
親や祖父母などの年長者などが発する口癖だ。
例えば以下のようなもの。
「しっかり食べて」
ありがとう ~結婚式の手紙~ / 岩谷ホタル (作詞:春和文/作曲:伊藤直樹)
うう。
やっぱり厳しくも温かく見守ってくれた親が発する口癖というのは染みるなあ。
俺もそろそろ親孝行しなくちゃなあ。
ひとまず、ちゃんとトイレでオシッコできるようになってみるか。
「シワシワの数だけ 優しくなれるのよ」
おばあちゃんのことが大好きな犬の話 / カサリンチュ (作詞:村山辰浩/作曲:村山辰浩)
よく分からないが良いことを言ってる気がする。
「ウチにはお金が無い」
二十歳のあなたへ / 沖ちづる (作詞:沖ちづる/作曲:沖ちづる)
これはちょっと違うか。
「外で遊べ」
Go! Fight! 腐女子シスターズ / 中野風女シスターズ (作詞:ジャジィはなわ/作曲:ジャジィはなわ)
雲行き怪しくなってきた。
「金貸せ」
江戸川ロックオン KREVA (作詞:KREVA・CUEZERO・WADA/作曲:KREVA・CUEZERO・WADA)
俺の親父が本当に俺に言ってきたやつじゃねえか。
「これが年長者の口癖?20代のヤンキー上がりの若者が言うやつじゃ?」と違和感を覚えた人も居るだろう。
この前の詞も引用してみると分かる。
66!?
すごいバイタリティ。見習わなければならない。
以上、様々な口癖が邦楽の歌詞に登場することが今回分かった。
僕にも口癖はあるが、どれも「疲れた」だの「だるい」だの消極的なものばかり。
良くない傾向だ。言霊というものがある。
口に出す言葉で生き方や暮らしぶりが変わっていくこともあるのだ。変えねば。
そこで、次に紹介する口癖を取り入れて、どんどん日常会話で使っていこうと思う。
「パプリカなんて添えたら映えるのにね」
輝くサラダ / さよなら、また今度ね (作詞:菅原達也/作曲:菅原達也)
パプリカ関係の仕事増えちゃったらどうしよっかな。
以上。