娘からの手紙
今日も働き詰めの一日だった。
我が家に帰る頃には、夜11時を回っている。
ことし年長になる娘も、当然既に就寝している。
こうして寝顔を見れるだけでも幸せかもしれないが、
寂しい思いをさせてはしないだろうか……。
そう思いながらテーブルに目をやると、
何やら折り紙で作った封筒みたいなものが置かれていた。
パパへ……、絶対読んでね……?
明らかに子供の字だ。まさか。
僕のために、娘が手紙を書いて残してくれたのか?
そういえば最近になって字を覚えたと妻からは聞いていたが。
そうか、この子が……。
目頭が熱くなるのを覚えつつ、僕は封筒を開いて中の手紙を読むことにした。
いつからパパは軍師になったんだ。
俺のこと反社会勢力と思ってたのか。
父親を刀剣乱舞のグッズみたいに言うな。
馴れ馴れしくしすぎたのか?
エスビーの人とかに言ってくれ。
お……?
自分の言葉で語ってくれ。
見せねえよ。
~おわり~